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  • 「手数料が安いから」だけでNISA口座を選んでいませんか?

    「手数料が安いから」だけでNISA口座を選んでいませんか?

    NISA口座、結局どこで作るのが正解?|むきむきあざらし

    🦭 むきむきあざらし | 26卒銀行員

    NISA口座、結局どこで作るのが正解?

    手数料だけで選んでいい人、それでは足りない人。銀行員の立場から本音で話します。

    こんばんは!むきむきあざらしです!
    今回は「NISA口座はどこで作るのがいいの?」という疑問に、銀行員の立場から私だったらどうするかをお話ししたいと思います。

    「手数料の安さ」だけで選んでいませんか?

    NISA口座を作るとき、多くの人が真っ先にチェックするのが「手数料の安さ」でしょう。ネットで検索すれば「NISAはネット証券一択」「店舗型の銀行で作るのは手数料の無駄」といった声が、これでもかというほど出てきます。

    たしかに、投資信託の購入手数料や取扱商品の豊富さを比べれば、ネット証券・ネット銀行に軍配が上がることがほとんどです。20代・30代でこれから何十年も運用していく世代であれば、この「手数料最優先」の考え方は間違いなく理にかなっています。

    ですが、少し立ち止まって考えてみてください。ある程度の年齢になったとき、NISA口座には手数料以上に重要な問題が出てきます。それが「相続」です。今回はあえて、ネット銀行・ネット証券以外でNISA口座を持つことの、意外と語られていないメリットについてお話しします。

    相続で家族がつまずく、よくあるケース

    NISA口座の相続というと「手続きの書類が複雑そう」くらいのイメージしか持っていないかもしれません。しかし実際に相続を経験したご家族の話を聞くと、もっと根本的なところでつまずくケースが少なくありません。

    • 故人がどの証券会社・銀行に口座を持っていたのか、家族が把握していない
    • ネット完結の口座で、ログインIDやパスワードが分からず、口座の存在確認すら難航する
    • 郵送物も電子化されていて、紙の通知が届かないため気づくのが遅れる
    • 分からないことがあっても、近くに相談できる窓口がない

    ネット証券・ネット銀行は、本人が元気に自分で操作している間はとても便利です。しかし本人が亡くなった「その後」を扱うのは、当然ながら本人ではなく、パソコンやスマホの操作に不慣れな家族であることが多いのです。ここに大きなギャップが生まれます。

    「いつもの銀行」なら家族が迷わない

    一方で、ふだんから生活費の出し入れをしている地元の店舗型銀行にNISA口座もまとめておくとどうなるでしょうか。

    家族は「あの銀行に口座がある」ということをそもそも知っています。通帳やキャッシュカードという目に見える証拠があるため、資産の存在に気づきやすいのです。そして何より、窓口に行けば担当者が一つひとつ説明しながら手続きを進めてくれます。

    「何をどう調べればいいのか分からない」という状態から始めるのと、「とりあえずいつもの銀行の窓口に行けば何とかなる」という状態から始めるのとでは、家族の心理的な負担はまったく違います。亡くなった家族がNISAをしていることすら知らなくても、普通預金の相続手続きの問い合わせをしてくれれば、行員が投資信託の存在に気づくきっかけにもなります。

    手数料の差額 vs 家族の手間という「コスト」

    ここで、あらためて両者を比較してみましょう。

    ネット証券・ネット銀行

    メリット

    購入手数料が安い、または無料の商品が多い。取扱商品のラインナップが豊富。自分のペースで手続きできる。

    デメリット

    相続時に口座の所在自体が分かりにくい。対面での相談窓口がなく、手続きに不慣れな家族には心理的ハードルが高い。

    店舗型銀行

    メリット

    普段使いの口座と同じなので、資産の存在に家族が気づきやすい。対面で相談でき、書類の書き方も教えてもらえる。

    デメリット

    購入手数料や信託報酬が、ネット証券よりやや高めの場合がある。

    手数料の差は「安心料」と考える

    年間の運用額にもよりますが、手数料の差額は多くの場合、数千円〜数万円程度に収まることも珍しくありません。もちろん軽視していい金額ではありませんが、この差額を「相続の手続きをスムーズにするための保険料・安心料」と考えると、印象が変わってこないでしょうか。

    家族が慣れない手続きに何日も、何週間も頭を悩ませる時間的・精神的なコストを考えれば、多少の手数料差は決して高い買い物ではないという見方もできるはずです。

    まとめ:あなたが今、大事にすべきなのはどちらか

    NISA口座をどこで作るべきか、その答えは一つではありません。

    これから何十年も自分で運用し、コストを1円でも切り詰めたい人→ ネット証券・ネット銀行
    将来の相続まで見据えたい人、家族に負担をかけたくない人→ ふだん使いの店舗型銀行

    「手数料の安さ」を取るか、「家族への優しさ」を取るか。これは単純な損得計算ではなく、ご自身のライフステージと、残されるご家族のことを考えた上での選択です。

    もし今、あなたが「そろそろ相続のことも考える年齢かもしれない」と感じているなら、一度、NISA口座を今のままにしておくべきか見直してみる価値は十分にあるでしょう。

    ※なお、投資信託の運用には元本割れのリスク等が存在します。金融商品の選択や口座開設にあたっては、各金融機関の公式サイト等で最新の手数料や商品内容を必ずご確認の上、ご自身の判断で行ってください。
    🦭💪
    むきむきあざらし