「地方銀行に就職したいけど、総合職と事務職って何が違うの?」
「初任給や将来の給料はどのくらい違う?」
「事務職のほうが残業が少なくて働きやすいの?」
銀行への就職を考えていると、こんな疑問が出てくると思います。
私も就職活動中は、総合職と事務職の違いが気になっていました。仕事内容や給料だけでなく、昇進のしやすさや残業時間など、入社してからでないとわかりにくいことも多いですよね。
私は2026年卒で地方銀行に入行し、営業を担当する総合職として働いています。実際に働いてみると、入行前に知っておきたかった違いがいくつもありました。
この記事では、私の勤務先での経験をもとに、地方銀行の総合職と事務職の違いを解説します。
なお、ここで紹介する給与や制度、仕事内容は私の勤務先での事例です。銀行によって職種の名称や制度が異なるため、すべての地方銀行に当てはまるわけではありません。
1. 地方銀行の総合職と事務職の違い
地方銀行では、総合職と事務職で、担当する仕事や将来のキャリアに違いが設けられている場合があります。
私の勤務先では、総合職は営業や融資など幅広い業務を経験し、将来的に管理職を目指すことが想定されています。一方、事務職は窓口や後方事務など、店舗の業務を支える仕事が中心です。
ただし、事務職だから営業をまったくしない、総合職だから事務をしない、という単純な分け方ではありません。
| 比較項目 | 総合職(営業担当) | 事務職 |
|---|---|---|
| 主な仕事 | 窓口・後方事務、営業など | 窓口・後方事務など |
| 初任給の例 | 月給28万円 | 月給22万円 |
| 昇進の範囲 | 比較的広い | 限定される場合がある |
| 資格の要件 | より多くの資格が必要な場合がある | 職種に応じた要件 |
| 残業 | 18〜19時ごろまで残る日もある | 17時30分ごろに退勤する人もいる |
| 服装 | スーツ・ビジネスカジュアル | 制服 |
| 将来のキャリア | 営業・融資・管理職など | 事務業務を中心としたキャリアなど |
※給与や退勤時間などは、私の勤務先や周囲での経験をもとにした一例です。配属先、業務量、制度などによって異なります。
特に大きいと感じるのは、初任給だけでなく、昇進できる役職の範囲や、将来的なキャリアにも違いがあることです。
2. 初任給はどのくらい違う?
私の勤務先では、入行時の初任給は次のとおりです。
| 職種 | 額面月額の初任給 |
|---|---|
| 総合職(営業担当) | 280,000円 |
| 事務職 | 220,000円 |
| 差額 | 60,000円 |
月額で6万円の差があります。
単純に12か月分で計算すると、年間では72万円の差になります。ただし、これは月給の差を12倍した金額であり、賞与や各種手当、税金、社会保険料などは考慮していません。
また、初任給の金額は銀行によって異なります。職種別の給与体系を採用している銀行もあれば、コースや勤務地などによって条件が変わる銀行もあります。
就職活動では、求人票に書かれた初任給だけでなく、次の点も確認しておくと安心です。
- 賞与はどのように支給されるのか
- 残業代や各種手当は別途支給されるのか
- 昇給の仕組みはどうなっているのか
- 入行後に職種やコースを変更できるのか
初任給が高いかどうかだけで判断せず、入行後の給与の伸び方まで確認することが大切だと思います。
3. 昇進・昇給・将来の給料の違い
総合職と事務職の違いは、入行時の給料だけではありません。私が働いていて大きな違いだと感じるのは、昇進できる役職の範囲です。
私の勤務先では、一般的に役席と呼ばれる役職には総合職の行員が就いています。一方、事務職でも役席に就くことはありますが、担当できる役席の種類は限られています。
また、私の勤務先では、支店長を最上位とした場合の給与等級の段階数にも違いがあります。
| 比較項目 | 総合職 | 事務職 |
|---|---|---|
| 給与等級の段階数の例 | 10段階 | 5段階 |
| 昇進できる役職の範囲 | 比較的広い | 限定される場合がある |
※上記は私の勤務先での例です。段階数は給与額そのものを示すものではなく、ほかの銀行にも同じ制度があるとは限りません。
このように、総合職と事務職では、将来的に目指せる役職や給与等級の範囲が異なる場合があります。
そのため、長く働いた場合、総合職のほうが給料を伸ばしやすい仕組みになっている可能性があります。ただし、実際の生涯年収は、昇進の状況、賞与、手当、勤務年数などによって変わるため、一概に金額を断定することはできません。
将来的に管理職を目指したい人や、収入を伸ばしていきたい人は、初任給だけでなく、職種ごとの昇進条件や給与等級についても確認しておくとよいと思います。
反対に、昇進の範囲が限られていても、仕事内容や働き方が自分に合っているのであれば、事務職を選ぶことにも十分意味があります。
大切なのは、入行時の条件だけでなく、数年後、十数年後にどのような働き方をしたいかを考えることです。
4. 必要な資格にも違いがある
銀行では、業務に関係する資格の取得が求められることがあります。
私の勤務先では、総合職と事務職で、必要とされる資格や試験に違いがあります。
例えば、証券外務員については、総合職では一種の取得が求められる一方、事務職では二種でよい場合があります。また、事務職では銀行業務検定の受験が必須ではないケースもあります。
ただし、これは私の勤務先での例です。必要な資格や取得期限、資格取得に対する支援制度は銀行によって異なります。
銀行で働く場合、入行後に資格の勉強が必要になる可能性があるため、資格取得にどれくらい時間を使うことになるのかも、就職先を考えるうえで確認しておきたいポイントです。
就職活動で確認するなら、次のような質問がおすすめです。
- 職種ごとに必須となる資格は何か
- 入行前に取得しておく必要がある資格はあるか
- 入行後、どのくらいの期間で資格を取得する必要があるか
- 資格取得の費用や勉強に対する支援はあるか
資格の数だけで仕事の大変さが決まるわけではありませんが、入行後の勉強量をイメージする参考にはなると思います。
5. 残業時間や退勤時間の違い
総合職と事務職では、退勤時間にも違いを感じることがあります。
私の勤務先では、総合職は18〜19時ごろまで残っていることがあります。一方、事務職は役席に就いていても、17時30分ごろに退勤している人を見かけます。
もちろん、毎日必ずこの時間になるわけではありません。仕事の量や担当業務、配属先によって違いがあります。
また、ほかの支店で働く知人からは、外回りの営業担当者や融資部門の職員が19時ごろまで仕事をしていることもあると聞いています。
この部分は、私自身がすべての支店の勤務状況を確認したわけではなく、周囲から聞いた話も含まれます。そのため、地方銀行全体に当てはまる傾向として断定することはできません。
それでも、総合職では営業活動や融資業務など、担当業務によって仕事が終わる時間が遅くなる場合があることは、入行前に知っておいてよいと思います。
残業時間は、毎日の自由時間や生活のリズムにも影響します。
例えば、仕事が終わったあとに資格の勉強をしたい人、趣味や友人との時間を大切にしたい人にとっては、退勤時間も重要な判断材料になるはずです。
ただし、事務職なら必ず定時に帰れるというわけではありません。月末や繁忙期、担当業務によっては残業が発生する可能性もあります。
就職活動では、平均残業時間だけでなく、配属先ごとの働き方や繁忙期の状況についても確認できると、入行後のイメージをつかみやすくなります。
6. 入行後の仕事内容はどう違う?
総合職と事務職は、入行直後からまったく違う仕事をするとは限りません。
私の勤務先では、基本的にどちらの職種も、窓口業務や後方事務などから仕事を始めます。ただし、配属によっては、最初から融資部門で働くケースもあります。
総合職の場合は、事務作業を覚えながら、営業活動にも取り組むことが想定されています。
銀行の営業というと、外回りをして商品を販売するイメージが強いかもしれません。しかし、実際には、窓口や後方事務などの業務を理解することも大切です。
銀行の仕事は、お金を扱うため、正確さや確認作業が欠かせません。営業だけをしていればよいわけではなく、日々の事務処理やお客さまへの対応も必要になります。
一方、事務職は窓口や後方事務など、店舗の運営を支える業務が中心になる場合があります。
ただし、担当業務や職種の区分は銀行によって異なります。総合職でも事務業務が多い時期はありますし、事務職が幅広い業務を担当することもあります。
そのため、「総合職は営業だけ」「事務職は窓口だけ」と決めつけず、実際にどのような業務を担当するのか確認しておくとよいと思います。
7. 服装や地域活動にも違いがある
仕事内容や給料以外にも、働き始めてから気づく違いがあります。
服装の違い
私の勤務先では、総合職はスーツやビジネスカジュアルで勤務しています。一方、事務職は制服を着用しています。
制服がある場合は、出勤後に着替えたり、退勤前に着替えたりする時間も必要になります。
こうした点は給与や仕事内容ほど大きな違いではありませんが、毎日の働き方を考えるうえでは意外と気になる部分かもしれません。
服装のルールは銀行によって異なるため、制服の有無や着替えの扱いなども、気になる場合は確認しておくとよいでしょう。
地域活動やイベントへの参加
地方銀行では、地域のお祭りやイベントなど、地域に関わる活動に参加する機会がある場合もあります。
私の勤務先では、こうした活動に事務職の行員が参加することもあります。
そのため、事務職を選べば店舗内の業務だけに集中できるとは限りません。地域活動への参加頻度や休日の取り扱いなども、銀行や支店によって違う可能性があります。
地域とのつながりを大切にしたい人にとっては魅力になる一方、休日の予定を重視する人は、参加の頻度などを確認しておくと安心です。
8. 社員持株会など、お金に関する制度
勤務先によっては、社員持株会など、従業員向けの資産形成制度が用意されている場合があります。
私の勤務先では、毎月決まった金額を積み立てるほか、賞与からも一定額を拠出して自社株を購入する仕組みがあります。
例えば、毎月1万円を拠出する場合、賞与からはその3倍にあたる3万円を拠出する仕組みです。
周囲の事務職の同僚からは、賞与からの拠出額が大きいため、賞与の使い道が持株会への拠出でかなり決まってしまう、という話を聞いたこともあります。
ただし、これは私の勤務先での制度と、周囲の人から聞いた感想です。すべての銀行で同じ仕組みがあるわけではありません。
また、持株会への拠出は、原則として株式を購入するためのお金です。単純に消えてしまうわけではありませんが、購入した株式の価格は変動するため、元本が保証されるものではありません。
制度を利用する場合は、拠出額や奨励金の有無、売却のルールなどを確認し、自分の生活費や貯蓄とのバランスを考えることが大切です。
9. 総合職と事務職はどちらがおすすめ?
ここまで紹介してきたように、総合職と事務職には、給与、昇進、資格、仕事内容、退勤時間など、さまざまな違いがあります。
どちらがよいかは、自分が仕事に何を求めるかによって変わると思います。
総合職が向いている人
- 将来的に管理職を目指したい
- 給料を伸ばしていきたい
- 営業や融資など幅広い業務を経験したい
- 資格の勉強や新しい仕事にも前向きに取り組みたい
- 仕事を通じてさまざまな経験を積みたい
総合職は、仕事の範囲や昇進の可能性が広い場合があります。その分、営業活動や資格取得、残業などの負担が大きくなることも考えられます。
事務職が向いている人
- 窓口や後方事務などの仕事に関心がある
- 営業よりも事務業務を中心に働きたい
- 仕事とプライベートの時間を両立したい
- 昇進や役職よりも、自分に合った仕事内容を重視したい
- 自分の生活に合った働き方を選びたい
事務職は、総合職より昇進の範囲が限られる場合があります。一方で、担当業務や職場環境によっては、働き方の面で自分に合っていると感じられる可能性があります。
ただし、事務職だから残業が少ない、総合職だから必ず昇進できる、といった単純な話ではありません。銀行ごとの制度や配属先によって状況は変わります。
私は総合職を選びましたが、すべての人に総合職がおすすめだとは思いません。
給料や昇進を重視するのか、仕事内容や自由時間を重視するのか。自分が何を大切にしたいかを整理して選ぶことが重要だと思います。
10. 就職活動で確認しておきたいこと
総合職と事務職の違いを調べるときは、求人票に記載された初任給や仕事内容だけでなく、入行後の制度も確認しておくことをおすすめします。
特に確認しておきたいのは、次の5点です。
- 給与と昇給制度:初任給だけでなく、数年後の給与や昇給の仕組みはどうなっているか。
- 昇進できる役職:職種によって、目指せる役職や昇進条件に違いがあるか。
- 資格取得の要件:入行前・入行後に必要な資格や、取得期限はあるか。
- 残業や配属先の働き方:平均残業時間だけでなく、配属先や繁忙期の状況はどうか。
- 職種変更の制度:入行後に職種やコースを変更できる制度があるか。
説明会や面接で質問するときは、「総合職と事務職では何が違いますか?」と聞くだけでなく、具体的な制度について尋ねると、より詳しい情報を得やすくなります。
例えば、「職種によって昇進できる役職に違いはありますか?」「入行後に必要な資格を教えていただけますか?」といった聞き方が考えられます。
自分が長く働く姿をイメージしながら、仕事内容と働き方の両方を確認してみてください。
11. まとめ
地方銀行の総合職と事務職には、初任給、昇進、資格、仕事内容、残業時間などに違いがある場合があります。
私の勤務先では、総合職のほうが初任給は高く、昇進できる役職の範囲も広い一方、事務職は事務業務を中心に働くことが多く、退勤時間にも違いを感じることがあります。
ただし、今回紹介した給与や制度、働き方は、あくまで私の勤務先での事例です。銀行によって職種の区分や待遇は異なるため、志望先の募集要項や説明会で確認することが大切です。
総合職と事務職のどちらが正解というわけではありません。
将来的な収入や昇進を重視するのか、仕事内容やプライベートとの両立を重視するのか。自分が大切にしたいことを考えながら、納得できる職種を選んでみてください。
この記事が、地方銀行への就職を考えている方の参考になればうれしいです。

コメント